物理怖い
UPDATED 10/09/2004
物理って怖い? 理系大学入っちゃったけど、めげそう(TT)
そんな人にほんのちょっとしたアドバイスっていうか、心構えっていうか、
コツを教えてあげるでしぃ。でも、管理竜も正確なところは忘れちゃったでしぃから、
「こんな風に考えると見えてくる」ってところだけを教えるでしぃ。
今年をまとめて一言。
物理学に「そろばん」は不要。
むしろ、対数とかフーリエ変換、具体的に言うと
半減期を考えるとき、時間軸にとらわれず純粋に
確率として考えられるような
そんな感性が大事。
なんてね(^^;) でも、もっと専門を極めていくと、
単純な計算力も大事になってくるかもでしぃ〜。
■番外編・物理じゃないけど数学マジックのタネ(白日記からの転載)は、こちら
高校生編
ごめんでしぃ、準備中(^^;)
大学生編
■一般
□吸い込み・湧き出し(演算子div または▽・ 用例:div xまたは▽・x)
「なに? 吸い込みってどこに? 湧き出し?? どこから何がっ!!??」
っていう疑問でしぃ。
その「div」ってやつの後につくベクトルがある点で吸い込まれたり湧き出したりなのでしぃ。
例えば電子って負の電場を湧き出してるのでしぃ。
何もない場で湧き出し・吸い込みとか、演算子使ってごちゃごちゃした式を
黒板に書かれるからとまどうのでしぃ。特に3次元空間でそれをやられると(^^;)
2次元だったら誰でも判るでしぃよね?
なんか穴から噴水みたいに水が出ていると考えれば。(本当は微分なので穴なんかない)
だから、3次元だとなんか電子みたいなのがあって、そこから湧き出しているのでしぃ。
微分だから「電子みたいなの」ってないんでしぃけど(^^;)
イメージはそんな感じ。
吸い込みは2次元だと風呂の排水口みたいなもの、3次元だとブラックホール。
でもやっぱり微分だから「何か」があるわけじゃないんでしぃ。
場のその点での量(スカラー)でしぃ。
正だったら湧き出し、負だったら吸い込み。
□回転(演算子rot または▽× 用例:rot xまたは▽×x)
divとおなじでしぃ。場の回転の程度を表わすのでしぃ。
洗濯機の水の回転をイメージするといいでしぃ。
こっちはdivより判りやすいでしぃよね?
ただ、結果がベクトルになるからちょっととりつきづらいだけでしぃ。
反時計方向に回転してれば、その回転面に対して垂直・正の
向きにベクトルが立つでしぃ。回転っていうのは3次元中では2次元(平面)でしぃよね?
その面に対して垂直に立つのでしぃ。時計方向なら、逆向きに立つでしぃ。
ベクトルなので、その絶対値は回転の激しさを表わすでしぃ。
□傾き(演算子grad または▽ 用例: grad xまたは▽x)
普通の高校の数学の微分はグラフの場合、傾きを表わすでしぃよね?
それと全く同じでしぃ。なんだか知らないけど、3次元のある場所の小さい面
があった時、▽xはその面の上がどっちを向いてるかを示すベクトルとなるでしぃ。
そんなイメージ。実際には微分でしぃから、その面は微少面でしぃ。
今までで一番計算が簡単でしぃけど、一番抽象的だからかえって難しいかもでしぃ。
まあ、「そんな感じ、そんな感じ」で上ってどっちを示してるってことでしぃ。
あ、ベクトルでしぃから、傾きの程度も表わしてるでしぃよ?|▽x|が
傾きの大きさでしぃ。
■電磁気学
ごめんでしぃ、準備中。ガウスの定理を予定
■量子力学
□ブラ・ケット
ψ(x)=<x|ψ> …なんすかこりゃ。暗号!??
実は <| は「ブラ」、|> は「ケット」といって、「単なる演算子」なのでしぃ。
もうちょっと言うと、プログラムの関数の感じでしぃ。
|と>の間に何かをはさんだりすると、その、元の何かを簡単に表記できるというのが本質でしぃ。
逆にいうと簡単に表記したいから、発明されたものでしぃ。
×とか・とかと同じでしぃ。ただ、従来の積分記号を使って表現すると、式が長くなって
やってらんないよ、って感じでこういう演算子を作り出したのでしぃ。
こいつらは「−」とかと同じで、左からかけたり、右からかけたりでは意味が違ってくるでしぃ。
あと、はさみうちにしたりとか(^^;)
UNIXの正規表現とか判っちゃってる人だったら全然怖くないでしぃよ?(笑)
なんたって、ただの演算子でしぃから。
(6/20捕捉) 実はベクトルかもでしぃ〜(^^;)<ブラ・ケット
□ケットベクトルの実態
まず、1次元の関数を考えるでしぃ。
f(x)
次に2次元
f(x,y)
3次元
f(x,y,z)
どんどん増やしていくと
f(x,y,z,w,v,…)
となって表記が不可能になるでしぃ。
だから、n次元の数をベクトルxとし、用いるでしぃ。
f(x)
同様に波動関数はψ(x)と表現するでしぃ。
で、ディラックは波動関数そのものをあたかも
ベクトルxとかyとかと同じように扱いたかったのでしぃ。
このとき、ψ(x)の成分としてのxはあまり重要じゃない。
今やりたいのは波動関数同士の演算なのでしぃ。
ψ1(x)とψ2(x)の間に何か演算したいときにいちいち(x)を書くのは
面倒でしぃから、省略するのでしぃ。
で、波動関数ψ(x)を
|ψ>と表し、「ケットベクトル」というのでしぃ。
超蛇足:なんだかわかんないけど ψ(x)=<x|ψ> という形に書けてしまったψは、
「波である」と言えるって事かもでしぃ、電子に限らず。
■統計熱力学、相対性理論
すんません、感覚的に説明できないでしぃ(^^;) 白竜の実力不足。
って感じでいかがだったでしぃ? 「あー、何となくイメージ掴めた!」って
思えたら大丈夫。あとは地道に使っていってでしぃ。
あと、ラプラシアン △ は、▽・▽ で演算子同士の内積でしぃ。
つまり、ある数値に演算子を作用させるんじゃなく、演算子に演算子を作用させて
新しい演算子を定義するなんてのもあるでしぃけど、それは別に演算子・数値の場合と
同じなんでしぃよ。プログラム言語の「+=」なんて、まさにそれでしぃ。
全然怖くな〜い!
ある定理からなんちゃらの方程式を導出する過程でガリガリ使うでしぃけど、
最終的には非常に「美しい(単純な)」形になるのでご安心を。
ただ、導出する過程でかける向きを逆にとらえたりするとヒサンになるから注意でしぃ(^^;)
さささ、がんばってでしぃ!
「怖くない掲示板」を設けました。ご利用ください。ただし、あくまで初歩的な話題で。
こちら
■番外編・物理じゃないけど数学マジックのタネ(白日記からの転載)
えっと、さっきTVの「ぴったんこカン・カン」でやってたMr.マリックの手品で、
種明かしのないやつの一つをみやぶったでしぃ。どんなのかというと、
1 | 2 | 3 | 4 |
5 | 6 | 7 | 8 |
9 | 10 | 11 | 12 |
13 | 14 | 15 | 16 |
のような数値の中から観客に縦と横に線を引かせてその交点の数値を全部かけた数値をあらかじめ判ってたというもの〜。例えば、
1 | 2 | 3 | 4 |
5 | 6 | 7 | 8 |
9 | 10 | 11 | 12 |
13 | 14 | 15 | 16 |
だったら6。これを3人の人にやってもらい、誰も選ばなかった縦と横の線の交点も最後にかけるでしぃ。
つまり、4つの数値を全部かけてその答えをあらかじめ用意しておいた紙に書いておいて予言するのでしぃ。
これを数学的に考えると、
x11 | x12 | x13 | x14 |
x21 | x22 | x23 | x24 |
x31 | x32 | x33 | x34 |
x41 | x42 | x43 | x44 |
という風に行列として書けるでしぃ。つまり各要素は xij ということでしぃ。そうすると問題は
「1から4までの i と j をだぶることなく4人に任意に選ばせ、その要素の積を求める」
という問題になるでしぃ。すなわち、行列と順列の数学の問題となる。
で、どういう風に選んでもいつも答えは同じになるようにあらかじめ数字を4行4列に書いておけばいいということでしぃ。
つまり、タネは最初から4行4列に書かれた数字(行列)にしくまれていたということでしぃ。
で、もちょっと細工があって、実は観客に選ばれた数値の積を電卓で計算させるのでしぃが、
Mr.マリックが書いてあった紙と電卓の数値が合わない。で、電卓をひっくり返すと(裏返しではなく上下さかさま)、
あら! ピッタンコ!! というオチもあったのでしぃ。つまり、
「逆さにしても読める数字のみで答えは書かれている、つまり、3,4,7を使わない」
ってことでしぃ。1は逆さにしても1、2も逆さにしても2、…9を逆さにしたら6という風に。
つまり問題は、
「用意された4行4列の行列の要素 xij を i と j をだぶらないように4回取り出し積を求めると0,1,2,5,6,8,9のみを使って構成される数値になる」
というように解釈できるでしぃ。白竜が見てて判ったのは、要素が 121(11×11)、63(7×9)などのように
二つの数の積になっていたでしぃ、ぱっと見では。だから多分 xij = ni×mj という風に分解できるんだろうなぁでしぃ〜。
いっぺんに解くのはちょっとしんどいので続きは後日。
え〜と、結構簡単に解けてしまったでしぃ(^^;)
どういうことかというと、やっぱ行列の要素が xij = ni×mj のようになっていたでしぃ。
簡単な例だと、
| 1 | 2 | 3 | 4 |
1 | x11 | x12 | x13 | x14 |
2 | x21 | x22 | x23 | x24 |
3 | x31 | x32 | x33 | x34 |
4 | x41 | x42 | x43 | x44 |
となっていて、
| 1 | 2 | 3 | 4 |
1 | 1×1 | 1×2 | 1×3 | 1×4 |
2 | 2×1 | 2×2 | 2×3 | 2×4 |
3 | 3×1 | 3×2 | 3×3 | 3×4 |
4 | 4×1 | 4×2 | 4×3 | 4×4 |
つまり、
| 1 | 2 | 3 | 4 |
1 | 1 | 2 | 3 | 4 |
2 | 2 | 4 | 6 | 8 |
3 | 3 | 6 | 9 | 12 |
4 | 4 | 8 | 12 | 16 |
っていうことでしぃ。条件通りだったらどう選んでも積は576になるでしぃ。
でも、576は「7」を含んでいるので、逆さまにしたら読めない。0,1,2,5,6,8,9のみで表せる数値で最小のものを選ぶ。結構面倒。
整数論とかも必要になってくるでしぃ。本当は「3,4,7を含まないで最小のもの」をパソを使って求める。
ここではMr.マリックの手品のタネ明かしという目的なので、別の方法を使うでしぃ。
白竜はMr.マリックの答えをメモしておきました。
89156205。これを逆さにすると、50295168。これを素因数分解するでしぃ。
50295168=2*2*2*2*2*2*2*3*3*3*3*3*3*7*7*11
となる。この素因数を全部利用して、8つの数値を作る。何通りか考えられるでしぃが、一番大きい数と小さい数の差が小さく、
同じ数値が2つ以上(本当は3つ以上)ない組み合わせを作ると、
3,6,8,9,11,12,14,21 これで行列を作ると、
| 3 | 6 | 8 | 9 |
11 | 11×3 | 11×6 | 11×8 | 11×9 |
12 | 12×3 | 12×6 | 12×8 | 12×9 |
14 | 14×3 | 14×6 | 14×8 | 14×9 |
21 | 21×3 | 21×6 | 21×8 | 21×9 |
すなわち、
| 3 | 6 | 8 | 9 |
11 | 33 | 66 | 88 | 99 |
12 | 36 | 72 | 96 | 108 |
14 | 42 | 84 | 112 | 126 |
21 | 63 | 126 | 168 | 189 |
こんな感じ。もちょっと並びをばらばらにした方が規則性が見えにくくていいかも。この行列
33 | 66 | 88 | 99 |
36 | 72 | 96 | 108 |
42 | 84 | 112 | 126 |
63 | 126 | 168 | 189 |
と、89156205って書いた紙と電卓を用意しておけばこのマジックはあとは何をしなくてもいいでしぃ〜(^^;)
これを求めるのを考察じゃなく数学的に(行列に関する定理・計算を使って)解こうとすると結構大変なんでしぃが、
もう解けてしまったのでまあいいや〜(^^;)
ひまがあったらやってみようかなでしぃ?
(番外編 終り)
白竜の学歴:N大大学院修士課程修了。専攻は計算流体物理学。
ただし、大学院入学選考で「量子力学を白紙」で
提出(爆) だから、みなさんご安心を(笑)
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